第2話 にぶんのいち
ーー
ーーーー・・・数十年後。
「失礼。少し酔いをさましてきます」
俺、マイケルは仕事相手になるかもしれない連中にいやけがさして、バルコニーに向かった。
華々しい音楽と虫の鳴き声がわずかに聞こえる、バルコニー。
そこに、グラスを持った体の大きな黒人がいた。
明かりと暗がりのところにいるその黒人の側に行くと、
「やぁ、ロブ」
と、俺は声をかけた。
「ん?ああ、マイキー」
ロブは俺を、マイキーと呼ぶ。
パティは俺のことを、一緒に泣いてくれた優しいひと、と呼んでくれる。
泣き虫だった俺はおとなになって、弁護士をしている。
今日ロブは食べる方だが、いつもは厨房をまわしているシェフだ。
「さっきフクロウが見えた気がしたんだ・・・」
「ほ~・・・俺はさっきフクロウの目みたいな巨乳の姉ちゃん見たぜ」
「ああ、そう・・・」
ー第2話ー
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