白魔女さつきの宴のレシピ

ファンタジックなものをおもに投稿したいと思っています。西洋風か和風のファンタジーどちらにしようか迷ったのですが、もしかしたら両方を投稿します。

真空番龍【妖精職人の宝】

キャトフル・キャトエルと言えば、職人ドワーフか怪盗花猫のことだと思いがちだと言われた。


一寸法師のような身丈くらいか。

それより少し大きいような気もするが。


『妖精小人』のキャトフル・キャトエルは、真空番龍と言って、透明なキューブに龍を刻む。


キューブの、中に、だ。


一説に妖精小人の針の先が赤く光る熱技術でできているが、表面には針あとすらないらしい。


ドワーフのキャトフル・キャトエルは、花を刻むが、どうやらうわさにきくに、そちらも『赤い光』を使うらしい。



どちらのキャトフル・キャトエルにたずさわろうか考えている時に、気分転換に読書をした。



偶然なのか奇跡なのか、その読み物には、『触れない宝石』が出てきていた。


キャトフル・キャトエルと言えば、触れない、だ。


キューブの中に宝石を描いたら、

触れないじゃないか!


なんて素敵なんだろう。


さっそく天国らしきところにいるマーリーンに相談できたらいいのに。


宝石でキャトフル・キャトエルを作ったら、名前は何になるのかな?


思い浮かんだのは、ダイヤモンドカットと、鎖の部分まで水に浮いているかのような視覚的効果のネックレスだ。



涙型のペアーシェイプブリリアント

四角いエメラルド型

オパールとか、アンティーククッション



空想甲乙つけがたい。




名前は・・・


月明雫煌キャトフル・キャトエル。


そんな感じだろうか。





ー☆ー

ジブリールの鐘

死んだら星になるって聞くけれど、

バラバラに砕けた僕の心は

先に夜空へと散って、

星座にでもなるのか


君のバースデーなら、星は煌めく

あるがまま祝福できると思うんだ


歌いたくなる風が吹いてるから

まだ僕は何かを愛してる


人の夢は儚いと書くけれど

それでも心に花は咲いていく

言の葉にかわる

その散りゆく花弁にも価値があるんだ


雨降るためにいつか必要な

払いたいのはどんな曇りなんだろう


空にかかった不落の階段

踏みしめて登るのは、誰なんだろう

真珠色の雲さえ

恥じていなくなるような青空

その白よりも白く見える彼女のうれい

手に持つ白百合のブーケより

その過去のような真っ白なドレスより

かすめる天国の門の花嫁は

何者よりも

幻か荘厳に見えた


祝福のはずの鐘の音が

聞こえてきそうで

だとしたら最後でいいと思った


鐘を鳴らすのか


ジブリールの角笛の代わりに






ー☆ー

妖精がひろった魔法の杖のゆくえ

「なんだこりゃ?」


とある妖精が魔法の森でひろったのは

不思議なえだ。


あまりにも不思議な気がしたので、

妖精の里に持って帰りました。


そこにいたのは魔法使いで、

どうやら不思議なえだは、

魔法使いの落とし物。


返してくれたら

お礼をする

言われ、しぶしぶ渡します。


魔法使いの手元で、

えだは、つえの大きさになりました。


地面に大きな布を敷いて、

魔法使いが

魔法のつえを振るうと、

木になった食べ頃の木の実だけが

たくさん布の上に落ちてきました。


歓声があがります。


喜んで木の実をひろう妖精たち。


「素直に返してよかったぁ」


不思議なえだをひろった妖精は、

今度は木の実ひろいに夢中です。





ー魔法の森の住人ー