エルフがひとり、川沿いの岩田に座り、読書をしている。 時間は昼前で、 その日の天気は陽光が優しかった。 「腹が減ってきたぞ」 エルフの側に飛んできた妖精は男の子で、四季の葉の色に変化する特別製の服を着ています。 「・・・ん?」 「だから、腹が減ってきたぞっ」 「あれは、なんだ?」 よくよく見てみる... 続きをみる
妖精のブログ記事
妖精(ムラゴンブログ全体)-
-
「なんだって!?虹色の花?」 妖精図書館の中、空想屋係フセンが驚いて椅子から立ち上がります。 「蝶の羽根のビタが見つけた、って」 「さっそくスケッチの用意だっ。知らせてくれてありがとうっ」 「いいって。今、食べれるかどうか食料調達係の調べ入って、多分ルーアンも現場に・・・ああ、もういない・・・」 ... 続きをみる
-
甘い芋を 洗いまして 切りまして 魔法でもって チン を して 蒸かしまして あらめに 潰して 鍋の中の ミルクに入れて コンソメの 素を入れて 火にかけて 塩コショウで 味を ととのえ 混ぜて 煮る そしたら できあがり 器に移して 乾燥パウダー パセリか バジルを かけまして そしたら でき... 続きをみる
-
「あれ?あのこの羽根、なに?」 「ああ、ビタだよ」 「蝶の羽根?」 「そう、蝶の羽根のビタ。お届け物係」 「ほ~・・・なかなか可愛いね」 「あっ。ルーアンもいる」 「ルーアン?あの美女?どこ?」 「最近、ビタとルーアン、仲良し」 「あ。空想屋係のフセンだ・・・髪の毛、短くなってる~」 「さぁ、仕事... 続きをみる
-
色んな濃淡のある緑色の一面。 そこに、よもぎを見つける。 虫はついておらず、食べ頃だと思う。 「パン作りによさそうだ」 空想屋係の妖精フセンが、隣でメモをしている。 なんでも食べ物小説を書いてみたいらしく、食料調達係の仕事に同行している。 なぜか僕が主な担当だと思われ、質問されてはメモされる。 ま... 続きをみる
-
「あった、あった、あったよ~っ」 魔法の森の中、葉の群集する場所に、その植物を見つけ、食料調達係の妖精が、他の妖精を呼んだ。 そっちかすぐ行く~、と、少し離れた場所から仲間の声がする。 声をかけて集まった食料調達係たちは、葉のかげに隠れた、『蜜壺草:みつつぼそう』を見つけて、ハイタッチをした。 蜜... 続きをみる
-
書斎をついで、 落ち着いても来ていたし、 本棚を見渡してみた。 適当にみつくろった本を デスクにつむ。 形見分けは書斎と羽根ペン。 魔法のかかったそれは、 時折ムカつくことを 自分の意思で 書き留めたりする。 この書斎に住んでいるはずの 作家妖精の姿は見えない。 体が物質ではないのかもしれない。 ... 続きをみる
-
魔法の森のとある場所に、 妖精がたどりつきました。 「黄色い丘だぁ~」 丘一面に、たんぽぽが咲いています。 食料調達係の妖精は、 たんぽぽを色んな方向から見たり、 匂いをかいだりしてみます。 「こりゃ、食べれるものだな」 葉っぱをサラダやおひたしに。 黄色い花は、洗って食用飾りに。 新しい味に、み... 続きをみる
-
猫を拝む街ヴィヴィアンの、帽子屋。 そこに黒猫が一匹、 開いている玄関口から店へ通り抜けた。 対応したのは 店員の妖精。 黒猫が言った。 「注文の品を取りに来た」 「うかがってる、スよ~。 お金は先にもらっています~」 注文の品は、小さな三角帽子。 先が少しひしゃげていて、 つばの部分には切り込... 続きをみる
-
キャトフル・キャトエルと言えば、職人ドワーフか怪盗花猫のことだと思いがちだと言われた。 一寸法師のような身丈くらいか。 それより少し大きいような気もするが。 『妖精小人』のキャトフル・キャトエルは、真空番龍と言って、透明なキューブに龍を刻む。 キューブの、中に、だ。 一説に妖精小人の針の先が赤く光... 続きをみる
-
-
「なんだこりゃ?」 とある妖精が魔法の森でひろったのは 不思議なえだ。 あまりにも不思議な気がしたので、 妖精の里に持って帰りました。 そこにいたのは魔法使いで、 どうやら不思議なえだは、 魔法使いの落とし物。 返してくれたら お礼をする と 言われ、しぶしぶ渡します。 魔法使いの手元で、 えだは... 続きをみる
-
闇の中、小人がひとり、舞い終った。 桜色の光の魔方陣が、 沸き立つように金色に変わった。 おもむろに目を開いた小人の背中、 そこには透明な羽根。 「妖精になれたんだ・・・」 妖精になった小人がそう言うと、 空中にただよっている 桜色と金色の光のつぶが輝いて消えた。 「綺麗・・・」 そうつぶやいた瞬... 続きをみる
-
おはよ~。 キノコの家の妖精です。 なかなか大ぶりなキノコ群住宅地にて。 屋根は水玉模様で、 そのひとつが、 水玉模様をくりぬいた円い窓。 窓を開けて、 光を浴びて朝の香りを吸い込む。 幸先よさそうだ。 朝ごはんに、ふかふかなパンと小人牛さんの新鮮なミルク、つんでおいた赤い莓のサラダを食べた。 役... 続きをみる