千鳥足の女をひとり、

若衆が連れて来た。

事情を聴くと

この女

冷を十五本も空けておいて、

無銭らしい。

しかもこの事務所に、

借金があるのが分かった。

そうとう酔っているのか

何を聞こうにも

女はあやふやにしか答えない。

窓を開け、煙草を口にする。

宵闇に姿の見えぬ盛った猫の鳴き声。

女の乳辺りが

濡れてきている。

猫の鳴き声が、

どうにも赤子の泣き声に聞こえて

母性が働いたらしかった。

・・・数日後。

女はわずかばかりの金を

事務所に持って来た。

仕事を見つけたらしい。

赤子を抱いているが、

深々と礼をした。

若衆が扉を開け、

女が出ていくと閉める。

少しの間、その扉に目をやっていた。

溜め息を吐いて、

仕事に戻る。

何故か

呆れに似た笑いが

顔に出そうになったが、

若衆の手前、

それは止めておいた。

ー☆ー

そっか～、今日は七夕だ。

小さい頃は短冊にお願いとか書いて

ささに飾ってたなぁ。

ーー

ーーーーー・・・

現在、

あいにくの雨だけど、

悪く受けとる必要はないのかもなぁ。

残念がるひとまで、

なんか見守ってくれてるような

気がする。

・・・それは、何者なんすかね？(笑)

保護者だったり、

織姫や彦星だったり。

天や、神仏、環だったり。

言い方は

時と場合に変わるのかな。

年齢とか立場上(苦笑)

私は、そんな言い方でいいのかも。

別に悪さしてるわけでもないし、

いいでしょ？

天の川見たいひといたって。

もしまだ短冊にお願い事叶うなら、

■天の川見れますように

■病が早く善くなりますように

■だらだらしたひとにけりが入りますように

んん～・・・そんな感じかな！？

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ー☆ー

みかんを食べたあと、

父が冗談のたぐいで

土の入った鉢に捨てたら、

芽吹いてきた、みかん。

気づいた時は感動しました。

様子をちょくちょく見に行くのですが、

今日は雨にぬれて、

つゆができて、

綺麗。

療養中なにかとあるけど、

こんな素敵なことが起こるから

案外と

生きてることを自分に許すのかもしれない。

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ー☆ー