第4話 にぶんのいち
「ふたりとも最近どーお?」
「『ぼちぼち』」
「ふぅん・・・ねぇ、ねぇ、帰り、久しぶりにあのバーに寄りましょうよ」
「僕、お酒飲んでるから運転できないよ~。パティは?」
「飲酒運転くらいなんでもないわ」
「僕が運転するよ。実はお酒飲んでない」
「のめないものね~」
ヒャヒャヒャとパティは笑った。
つややかなブロンドが、腰まである彼女の髪が、今日は後頭部でアップされている。
運転中、かけていたラジオの知っている曲をパティは陽気に歌っていた。
ロブも後部座席。
「僕ね・・・」
ロブがつぶやいた。
「どうした車酔いか?」
「ううん。僕ね・・・精霊が見えるよ」
ー第4話ー
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