第12話 にぶんのいち
俺は花束から薔薇の花を一輪崩し摘んだ。 かまわずそれをパティに差し出し、彼女の手のひらに乗せる。 俺は今日、彼女にプロポーズすることを決めていた。 右手にしのばせてあった指輪を、薔薇の花びらで隠しておいた。 手の中の花びらが風に舞い、彼女は指輪に気づいた。 「ロブっ」 彼女は自分から俺にハグをして... 続きをみる
ファンタジックなものをおもに投稿したいと思っています。西洋風か和風のファンタジーどちらにしようか迷ったのですが、もしかしたら両方を投稿します。
俺は花束から薔薇の花を一輪崩し摘んだ。 かまわずそれをパティに差し出し、彼女の手のひらに乗せる。 俺は今日、彼女にプロポーズすることを決めていた。 右手にしのばせてあった指輪を、薔薇の花びらで隠しておいた。 手の中の花びらが風に舞い、彼女は指輪に気づいた。 「ロブっ」 彼女は自分から俺にハグをして... 続きをみる
ポン、と精霊カーネリーが現れた。 「いいの?そんな安請け合いして?」 「しっ」 「え?」とパティ。 「ああ、いや、なんでもない」 どうやらパティには見えていないし、聞こえていないらしい。 ーー ーーーー・・・ 次の日から俺は、料理の勉強をはじめた。 ロブの家に行くと、レシピがあった。 彼が俺とパテ... 続きをみる
「そんなこと言ったって、もうパティ、美容院から戻って来ちゃうわよっ」 精霊カーネリーが少々怒っている。 「彼の潜在能力とかが発動すると思ったんだよ」 「どーすんのよ?」 「・・・魔法使える?」 カーネリーは冷たい目で俺を見た。 ーー ーーーーー・・・ ディナーの時間。 準備しておいたテーブルに、豪... 続きをみる
振り分けられた部屋に戻ると、精霊カーネリーは言った。 「あなたがパティに告白せずに死ぬのがイヤなんだ、ですって」 「なんだって?」 コンコン。 ノック音がしてドアが開いてパティが顔をのぞかせた。 「どうしたの?呼んだ?」 「ああ、いや・・・なんでもないよ」 「ねぇ、今日のディナーはどうしましょう?... 続きをみる
ポン、と音がして肩あたりに透明な羽根を持つ不思議な服装の小さな人型が現れた。 「ハァイ」 「ハァイ」 「あら、理解あるひとでよかった」 「なぁんにも理解してないよ」 「あなたは、マイキーね。私の名前、なんだと思う?」 「ティンク」 「あっはっは。そう言うと思ったぁ~。ヒヒヒヒヒ」 こちらを指差して... 続きをみる
「・・・ん?」 「ロブって精霊が見えるの?」 「うん」 「そう言えばロースクール時代、お前そんなこと言ってたな」 「うん」 《パファー》と間抜けとも思える音が鳴り、フロントガラスいっぱいに光が満ちた。 衝撃音の次に覚えているのは、激痛で目覚めたマイケルという人格だった。 病院。 ベッドに横たわるし... 続きをみる
「ふたりとも最近どーお?」 「『ぼちぼち』」 「ふぅん・・・ねぇ、ねぇ、帰り、久しぶりにあのバーに寄りましょうよ」 「僕、お酒飲んでるから運転できないよ~。パティは?」 「飲酒運転くらいなんでもないわ」 「僕が運転するよ。実はお酒飲んでない」 「のめないものね~」 ヒャヒャヒャとパティは笑った。 ... 続きをみる